【第2拝】第66番札所「雲辺寺」
平成20年1月4日 13:50
第65番札所「三角寺」を後にして、第66番札所「雲辺寺」へ向かいます。
元来た道と違って、三角寺さんからガードレールが沿って伸びる…長い山道を静かに下ります。
道の両側にミカン畑の多い坂道を下り、さらに住宅地を抜けると「ふもと」は間もなくです。松山自動車道の高架線下をくぐる頃には、高度は里ぐらいまで下りています。
今、思い出しましたが、前回はこの山道を登ってきたように思われます。
国道192号線を東進します。
「ここから長いよ!」と母に告げておきます。
長いトンネルの途中、唐突にカーナビが「徳島県へ入りました!」と知らせます。
「これからが、まだ長いんよ(阿波弁)」母に伝えます。
「ほうで?雪はあるけど、まだ山道ではないな?(阿波弁)」返ってきます。
「もし山道を登り始めて…凍って登れないところがあったら引き返してロープウェイからにするで?1人で往復2千円やけどな。(阿波弁)」先に見通しを伝えておきます。
国道沿いでも、日陰になったところでは所々に雪が残っています。ふと、路面凍結の可能性が頭をよぎります。
国道から離れる、山道への入り口を思い出しません。
「入り口を思い出さんけど、まぁ『なにか看板』はあるだろう?」そのまま進行します。
カーナビは執拗に「ロープウェイ山麓駅」への案内を表示しています。ここまで走ればリルートしてもいいのに…。
三角寺さんから40分ほど走行した12時半ごろ。雲辺寺さん最寄りまで車で行ける、山道への入り口を示す案内板を見つけます。
ここぞとばかりに左折。北進を始めます。
県道268号線の山道へ入ります。すぐに山道は尾根の形に添って…右へ左へと向きを変えます。

山道をガンガン登ります。
舗装がしっかりしているところは、対向車に注意しつつ…それなりのペースで。
日陰など所々に雪が残っていますが、凍結していそうな部分を避けて慎重に走行すれば問題なさそうです。
これは、終点まで大丈夫かな?
気分は楽観へ。
県道268号線は30分ほど走行すると、尾根伝いの区切りの良いところで第67番札所「大興寺」方面へ向かって、右折の北進を始めます。
今回は右折せず、直進方向に第66番札所「雲辺寺」への私道と思われる道を進みます。
ココまで走行困難な凍結もなく、無事に到着しました。
さて、ココから山道はさらに細く、険しくなります。
ほんの200mも進まないうちに「尾根の陰」になった部分が強烈に凍結しています。
本来の傾斜もあいまって、進退に困ります。
「あれま?こりゃダメだ!」と思い始めた頃。
ニコンの一眼レフを持った、わたしと年が近そうな男性が近寄ってきます。
運転席側の窓を開けます。
男性曰く。
「この先はココ以上に凍っていますよ。車は無理じゃないでしょうか?ココからだと歩けば1時間ぐらいですねぇ。」とのこと。
「戻って、ロープウェイからが良いでしょうか?」尋ねます。
「そのほうが安全でしょう!」お答えいただきます。
これまでの楽観は脆くも崩れ去り、即座にUターンを決断します。
お礼を申し上げて、窓を閉めます。
時に13時ちょうど。走行困難な路面凍結に遭遇したため、速やかに下山します。
狭い山道…工事中の区間もあり…スリップに気をつけつつ、何度か切り返しをします。
「やっぱり最初からロープウェイにしとったら良かったかねぇ?」母とわたしは口々に。
ただ、母から不満が出ないのは幸い。
…わたし1人だったら歩いたかな?あまり自信がありません。
これまで元来た道を下り、とりあえず山道の入り口まで戻ってきます。
登って下りただけ。50分ほど無駄にしてしまったかな?
時に13時19分。仕切り直しです。

カーナビが執拗に案内したルートへ戻ります。
このカーナビは、冬期でなくてもこのルートを示すのでしょうか?降雪期でなければ、県道268号線のルートで全く問題がないのに…。
国道192号線を西進します。元来た方向へ。
カーナビは県道8号線への右折を示しています。今度は無視せず、素直に北進のルートを執ります。すぐに山道は尾根の形に添って…右へ左へと向きを変えます。良くあることで。
県道8号線のワインディングロードを駆け抜けていくと、雲辺寺さんへの案内看板が増えてきます。
「ココだ!」と思ったところで右折。東進します。
すぐに山道にありがちな「右へ左へ、上へ下へ」が続きます。
さすがに、雲辺寺さんへの案内看板を多く見かけるようになります。
引き返し以外の問題、事故などなく無事に辿り着いたのでヨシとしますか。

仕切り直しから、30分ほどで到着です。
行ったり来たりしたので正確な距離は分かりません。
時に13時50分。観音寺市大野原町の第66番札所「雲辺寺」ロープウェイ山麓駅です。
しばし休憩の後、ちょうど良いタイミングで発車のようです。
「次のロープウェイは14時ちょうどじゃ!(阿波弁)」わたしより母へ伝えます。
母が4千円をわたしに出してきます。
「いらんて!(阿波弁)」母へ伝えます。
「持っときなはれ!(阿波弁)」母から応えられます。
母にチケットを買ってもらう形でロープウェイに乗ります。
程なく発車です。
さすが、標高1,000mを目指すロープウェイ。
景色の変化は、想像していたものより壮観です。さらに高度は上がり、みるみるうちに観音寺市への景観は足下へ遠ざかっていきます。
車内で年配のご夫婦と出会います。
「はて?三角寺さんで…お会いしましたね?」わたしより声をかけます。
ご主人より「会いましたねぇ。そちらの方は…?」とのこと。
「母です。」答えます。
「それは、それは親孝行で…」ご夫婦と母が話し始めます。
あんまり言ってもらうと照れるから、適当なところで止めて欲しい。
あんまり恥ずかしいので、話題を転換してみます。
「ロープウェイを下りたら、標高1,000メーターですよ。かなり寒いですよ!」と振ります。
ご夫婦、奥様より「えぇ?わたしは薄着なのに!」と返ってきます。
「これはドアが開いてからの話ですかねぇ?スキー場もあるんですよ!」と応えます。
しばし、気温、順拝の順路の話で盛り上がります。
ロープウェイは10分ほどの走行で、標高で約640mを登って到着です。
と言うことは、山麓駅は標高300m以上だったと言うことですね。初めて気がつきました。
山頂駅でロープウェイの客室のドアが開いたところで、一同が安心します。
「大して寒くない!」
「風がない」ので、思ったより寒くは感じません。
下車した多くの人々は、それぞれに思うところへ向かって散っていきます。
近隣にはスキー場もあります。

雲辺寺ロープウェイを下車。
三好市池田町の第66番札所「雲辺寺」です。
いや、この雪の残りかたは…。見るからに寒い。でも、風がなかったからか?寒さは大したことなかったんです。本当ですよ。
順路にしたがって歩を進めます。
さて、どこかで到着確認の写真撮影をと思っていたら…母が道行く人に声をかけてしまいます。
「大荷物を持った人には言うたらイカん!荷物を持ち直さんといかんけん!(阿波弁)」止める間もなく…。
ありがたいことに、母から頼まれた方は…スキーの大荷物を友人のあいだで移動させています。いまさら「いいです!」と止めることも出来ません。その節は申し訳ありませんでした。
石段を登って大師堂です。
境内に雪の残る境内で、若い女性2人組より話しかけられます。
「カメラお願いしていいですか?」
「いいですよ!」当然に快諾です。
どこに行ってもお互い様です。預かったデジカメでしたが、使い方はスグに分かりました。ショートとロングで完璧に撮って差し上げます。だって、撮り直しの効かないものですから。
ついでで申し訳ありませんが、親子のところを撮っていただきます。
お礼を申し上げて分かれます。

わたしより母に言います。
「ここは大師堂で、ほんまは本堂から参拝なんじゃけど?(阿波弁)」
「ほうじゃな。本堂へ。(阿波弁)」母より。
納経所の前を通過します。
さて前回、納経の印は本坊の納経所でいただいたような記憶があるのですが…。
より、分かりやすい場所に変わったようです。
それにしても年季が入っているなぁ。どうしたものだろう?
また、後ほど参ります。

本堂は改築中のようです。
「仮本堂」の案内板も掲げられ、「おたのみなす」も仮本堂前へ。
いや?「おたのみなす」は元からココだったかな?よく思い出せません。
本堂へ参拝です。
時折に、屋根から雪が落ちる音…。
子供が雪で遊ぶ声。
これも、また一興か。

前後が後先になりますが、先に納経所へ向かいます。
母より若いけど、わたしよりは…ずっと年上の女性より納経の印をいただきます。
母へと「暦」をいただきますが、母は「この前に新聞に入っておった?」とか言い出します。
「ありがたく頂いておきなさい!」少し声を荒げてしまいます。
お接待についてのブリーフィングが不十分だったようです。わたしの修行も不十分です。
大師堂へ参拝です。
これまでと同じように。
15時00分発のロープウェイに乗車するのに、微妙に時間が残っています。
ここは、やはり散策でしょう。
母を連れてなので、あまり無理はできません。
そして、あまり感じないけど相当に寒冷地のハズです。

スキー場、展望公園もある…そのような案内看板も多々あり。
「頂上まで行けるんで?(頂上まで行けますか?の阿波弁)」母より。
「行けるなぁ、近いわぁ!(行けます。近いです。の阿波弁)」わたしより。
「行ってみるで?(行きますか?の阿波弁)」聞いてみます。
「ほな、行ってみよか?(では、行きましょう?の阿波弁)」親子で。
山頂を目指します。
「ここはスキー場じゃ!(阿波弁)」母へ伝えます。
「登れん!(登れないじゃないか!阿波弁)」返ってきます。
「毘沙門天さん見てみ、ほんちょっとよ!(ほんの少し!の阿波弁)」答えます
往路から見えないところから登れます。ほんの数10メーター。スノーパークからだと正面。

山頂です。
毘沙門天さんの足下です。
母は毘沙門天さんの足下でくつろいでいます。わたしは適当に散策しています。

下りのロープウェイの発車時刻に間に合うように、そそくさと山頂駅へ向かいます。
定刻までに、時間を計ったように乗り込みます。
特に混雑もなく。
どこの団体さんでしょうか?
ご婦人が「ロープウェイは止まらないんですか!止まったらどうなるんですか!」と、ロープウェイ添乗のお姉さんに…不安そうに尋ねています。
添乗のお姉さん曰く「悪天候の停電で止まったことはありましたが、数分後の電源復旧後には運転しています。」と答えています。
ところが、件のご婦人は、まだ不安が残るようです。
思わず「今日みたいな天気だったら無い話よ!」言ってしまいます。
ほか、知らないオジサンから「心配せんでも『止めてくれ』言うても止まらんわ!」突っ込まれています。
…このご婦人、登りはどうしたのでしょうか?きっと、揺れるのが怖いのでしょうけどね。

ロープウェイは10分ほどの走行で、標高で約640mを下って到着です。
第66番札所「雲辺寺」ロープウェイ山麓駅です。
ロープウェイを降りると空気は違います。
やはり、山頂駅付近より暖かいです。
標高差640mは伊達じゃないです。

しばし休憩です。
わたしは我慢していたタバコを吸います。母はドコか行きます。
迷子になることもなく、駅前で集合します。
時に15時17分。第66番札所「雲辺寺」を後にして、帰路につきます。
【第1拝】第66番札所「雲辺寺」
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