【第2拝】第31番札所「竹林寺」
【第2拝】第31番札所「竹林寺」
平成19年11月4日 10:04
宿泊地を後にして、デンテツターミナルビル前より土佐電鉄の路面電車へ乗車、第31番札所「竹林寺」へ向かいます。
降りる駅が分かりませんが、景色を見ながら勘で何とかします。
行き当たりばったりになってきた感もなきにしもあらず。
後免町駅まで伸びる電車通りを、東へ進む路面電車の車窓から。
懐かしい気分に浸りつつ。変わったところはないか?上京した田舎者のようにキョロキョロしてしまいます。
進行方向から右手、南側へは注目しています。
さして高さのないビル群を抜け、さらに東進します。
ビル群を抜けた辺りから、目指す五台山が見え始めます。
さて、どこで下車しましょうか?
おっとっと。路面電車は国分川を越えた頃、緩やかに北へ進路を取り始めます。五台山が遠くなる感触を持ちます。
行きたいのは南の方向ですから、このままでは時間的にマズいことにつながります。

時に9時03分。
「西高須駅」で土佐電鉄の路面電車を下車します。
果たして、ここがベストな選択なのかは定かではありません。
旧来からの遍路道に近づくのであれば、もっと手前の駅で下車した方が良かったような気もしつつ。少なくとも国分川を渡る前でしょうか。
9時07分。高須のサニーマート前で、ゆうちょ銀行のATMを見つけます。これはラッキーだ。
不測の事態に備えて、ささやかながら現金を準備します。日頃は必要最小限の現金しか持ち歩かない主義なのですが…。
国道32号線バイパスを目指し南進します。
そこまで行ければ、遠方までも見通しができるハズです。
9時15分。コンビニのスリーエフに辿り着きます。
ここで、重要な「茶のペットボトル」を買い求めます。ここまで、来る道でコンビニを見つけられなかったので助かります。
言えば、少し歩けばATM群さえある。便利なところだなぁ。

進路は定まりました。
県道376号線を南進します。事前のリサーチでは…この先に長いトンネルがあるんですが…。
旧来の遍路道、北側から登山して五台山越えのルートが良いかな?とか。まだ、進路変更は可能です。
時に9時26分。
「五台山トンネル」へ向かいます。
先が見えないので長そうな…。
まだ、悩んでいます。旧来の遍路道への分岐点は国道まで戻れば分かりやすいです。

トンネル内を進みます。
歩道は十二分に広くて、自転車で往来する地元の方かな?も多く擦れ違います。
ただ、車道からの騒音、排気ガスが大変です。地元の人は承知して、自転車で通過なのでしょうね。
大したことはなくて、息も絶え絶えになるほどではないです。
ただ、排ガスを吸って行くなら、山の空気でも吸えれば良かったかな?ぐらいのことで。
近年に開通したトンネルなので、当然のように「旧来よりの遍路道」ではありません。わたしは通過したの初めてですが、予想通りと言うか…何と言うか…歩き遍路にはお勧めできません。
9時38分にトンネルを抜けます。
10分強を歩いたようです。トンネルの延長は885mとのこと。
近道になったのかなぁ?よく分かりません。
遍路道の雰囲気を味わいたいのでしたら、旧来の道を辿った方が良いでしょう。
このトンネルは、あくまでも車用、もしくは近所の方用。
トンネル南口付近で、しばし散策。
北へ向かって登山を始めます。東屋、キレイな歩道とありますが…山道は何ルートかあるようです。
進路の自信が無くなってきたところへ、若くてキレイな女性が大荷物を背負って下りてきます。
これは、歩き遍路だ!女性が1人ですごいなぁ。
「これを登れば竹林寺さんですか?」尋ねます。
「はぁ?何それ?」みたいなニュアンスで返ってきます。一瞬、何か間違ったことを聞いたのかと思いました。
順路からすると、逆からなので不思議に思われたのでしょう。その方にしてみれば、今さっき順に来たのに、逆方向から来て道を尋ねる遍路がいた訳ですから。
すぐに気がつかれたのか?「そうです!登ると竹林寺さんですよ!」と返ってきます。
たぶん、逆打ちと思われたでしょうね。実は違うのですが。

安心して、山道を登り始めます。
しばらく登ると石段が多くなってきます。そして分岐点も多く。まるで迷路のようです。
分岐を間違えると、突然に民家の前へ出て行き止まりになります。3度ほど後戻りをします。
石段を登り切ったところで車道へ出ます。
ここまで、大してキツくはなかったですが、迷って民家の前に出てしまうのは参りました。
このまま山道、石段を避けて…車道で登ることにします。
車道は今まで何度も通っていて、1本道と言うことを知っています。確実です。

ふと、南の方向へ視界が開けます。
低い山々が連なり、先ほど通り抜けたトンネルから南へ道路が延びています。
第32番札所「禅師峰寺」へは、この先、遙か南へと目指すわけですが…いきなり歩く自信を無くします。活動限界時刻の14時に帰れないことが起こりそうです。
…これは体力的、時間的に歩けないかも。
さらに車道を上り続け、気がつけば本来の参道、土の山道との分岐点のようです。しばし休憩します。
誰か山道を下ってこられます。白装束、遍路姿の女性です。あまり若そうには見えませんが…おばさんと呼ぶには少しかわいそうな…微妙な年ごろ背格好です。これまた女性1人ですごいなぁ。しかし今朝はよく女性と出会います。
道を尋ねてみます。
「車道と山道ではどっちが近いですかねぇ?」
女性曰く「それは山道ですよ!登ったらすぐに山門ですよ。どちらから登ってきたの?」とのこと。
「トンネルを抜けて南から登ってきました。」答えます。
女性は、なるほどね!と言う感じで「私は北から越えてきました。涼しかったですよ!」と続けられます。
「本来の道ですねぇ。」感心します。
お互い「お気をつけて!」と挨拶しながら、女性を見送ります。
心中、やはりトンネルを抜けるのはよせば良かった…と思い始めます。

教えていただいたとおり、車道から離れ山道を登ると、すぐに仁王門前の駐車場へ出てきます。
何のことはありません。道を聞いて正解でした。
山道を嫌って車道からだと、ぐるっと遠回りだったようです。
土佐電鉄の西高須駅から約1時間で到着です。3Kmほどでしょうか?
だいぶん登りましたが、旧来の遍路道よりは短かったと思われます。ただ、トンネルは煙たかったですし、順路を逆に辿るので迷いやすかったとも思われます。
高知市五台山の第31番札所「竹林寺」です。

段数少ない石段を登り、仁王門へ臨みます。
久々の光景に感慨に浸っていると、ツナギに白衣の男性と出会います。バイクで遍路中かな?この、ツナギに白衣のスタイルは珍しいような気がします。
せっかくですので、声をかけてカメラマンを頼んでしまいます。
仁王門で一礼、さらに石段を登り境内を目指します。
程なく、石畳を打たれた広い境内へ臨みます。じつは好きな札所の1つだったりします。ちょっとワクワクします。
この頃、団体さんが到着されたのか?にわかに賑やかになり始めます。


混雑が始まる前に、本堂へ参拝です。
ふと猫さんを見つけます。他の参拝者が手を出して…かわいがっています。
また、後ほどかわいがりに行きます。逃げないでいてくださいね。

大師堂へ参拝です。
読経が終わって振り返ると、団体さんは撤収されたようで人影が少なくなっています。ひどく忙しい団体さんだ。
境内を散策していると、先ほどのバイク遍路…ツナギに白衣の男性と何度も擦れ違います。
同じように何度も会釈して別れたような。
…同じ方に、2度もカメラをお願いするのは、気の毒なのでやめておきます。

納経所へ向かいます。
お婆さんと若い女性の2人が座っておいでです。他意はなかったのですが、お婆さんへ納経帳を渡します。
無事に納経の印をいただきます。
納経所前のベンチへ腰をかけ、休憩も兼ねて取材ノートの整理をします。
人通りの多いところなのですが、今までに無く、通る人…通る人…皆がこちらへ会釈をしていくので不思議に思います。かつて、これほどまでは無いのになぁ。
何か目立ったものがないか?装備など点検しますが…よく分かりません。

散策、猫さんとの遊び、ノートの整理に手間取ったので…少し時間に不安が出てきます。
ふと、登ってくるときに見た「南への展望」を思い出します。本当に歩いていけるのかな?
そう言えば、駐車場にタクシーが停まっていたな。
失礼してタクシーに乗ってしまおうか?気合いで歩いていこうか?悩み始めます。
ま、駐車場を見てから決めます。
時に11時ちょうど。「竹林寺」を後にして第32番札所「禅師峰寺」へ向かって歩き始めます。
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