【第2拝】第17番札所「井戸寺」
平成19年6月21日 12:48
第16番札所「観音寺」を後にして、井戸寺へ向かって歩き始めます。
まず路地を東進です。左折するタイミングが分かりません。「へんろみち保存協力会」のシールも探してはいますが見つかりません。
国道192号線を横切って北進なのですが…交通量の多い国道を長距離歩くのはなるべく避けたいところ。大型車ほか、高速で移動する車が横を通過すると網代傘を煽られて微妙に怖かったりします。細い路地ばかり繋いでいきます。
そろそろペットボトルのお茶の残りが少なくってきました。
どこかコンビニか自販機ないかな?

観音寺前の路地を東進すると丁字路に行き当たります。
ここを左折、北進すると国道192号線です。
なんだ分かりやすいじゃないですか。これは協力会シールが見あたらないのも頷けます。
そして見覚えのある路地。神社、寺院のある通り。ここへ来て「四国のみち標章」も目立ちます。一安心。
今朝、バスで走ってきた道です。
目印になりそうなポイントの位置関係が、「なるほど」と頭の中で再構成されます。この「なるほど」が無いと迷うんですよねぇ。
国道192号線へ沿って歩くのは最短距離で。
そして路地へ入って北進です。
これまであまり見かけなかった、井戸寺さんへの案内板、標識の類を多く見かけるようになります。
おっと!自販機だ。
見かけた時にペットボトルのお茶を買っておきます。
道の雰囲気からすると、他のところでも買えそうではありますが…。

JR徳島線の線路をわたって、さらに北進です。
ここまで来ると迷う気がしません。案内板も多いですし。
「四国のみち標章」の指す方向が順路とおぼしき北進ではなく、右折…住宅地を縫うさらに細い路地へ入るよう指しています。
一瞬、不安になりますが…まさか間違いはないでしょう。
車道から離れることは安心です。バイクぐらいは通りそうですが、そんなにスピードは出なさそう。

ねこさんに遭遇します。
話かけながら近づきますが、なかなかに警戒しているようです。
触らせてももらえず…近づいただけですぐ逃げていってしまいます。
遍路の途中で、ねこさんに出会ったのは久々だったのですが残念です。
かなり年季の入った「遍路石」を見つけます。
だいぶん、井戸寺さんへ近づいてきたかな?

約3Kmを50分ほどで到着です。「一里1時間」からはゆっくりのペースです。
徳島市国府町の第17番札所「井戸寺」です。
仁王門で一礼、境内へ臨みます。
…と思ったところ、男性が座っています。それも見覚えのある。
第2拝の第6番札所「安楽寺」以降でお世話になった、香川県の軽トラおじさんです!
「お会いしたことありますね!」声をかけます。
お互いが「ありゃ?これは…」みたいな感じです。狙ってもなかなか再会は無いのに、時期も地域も違う状況での再会に双方が驚きます。
軽トラおじさん…今日は軽トラではなく小型普通車のようですが…当時の話題、会った場所など良く覚えてくださっています。
「その後どう?」と尋ねられます。そう言えば…家の恥の話もしたような記憶が。「好転はあった?」続けて尋ねられます。ま、状況は当時と変わらずと言うことで。
「しばらく見ないうちに表情が良くなったよ!」と言われます。そうかな?そうであれば良いことです。
長話になりそうなので、「お参りしてきますんで待っててくださいね!」ひとまず中断を告げて…先ずお参りです。
四国遍路の元祖と呼ばれる衛門三郎でさえ、お大師さまと再会する頃には絶命寸前だったと伝えられています。
この奇遇はなんと言うことでしょう。

仁王門近くに軽トラおじさんがいる以外は、人影ない境内を進みます。
順当に本堂から大師堂へと参拝です。
わたしが大師堂で読経していると、後から青年が到着したことを見つけますが…追い抜かれます。
「あー?ご宝号か、願い事しか唱えてないか?」と思ってしまいますが、スタイルは色々ありますし、わたしも時にそういう時もありますし。あまり疎ましく思わないように…。
納経所では、若く美しい女性から丁寧に対応いただきます。
「暑い中、お疲れさまです。」落ち着いた雰囲気でのお迎えです。
「夕方から雨と聞いているので大急ぎで…」あたふたしてしまいます。
朱印を押して、筆を走らせているあいだ無用なことは言わず、無事に納経の印をいただきます。
この節、5ヶ寺とも丁寧な対応の方ばかりで感動しました。
仁王門では軽トラおじさんが座っています。
近づいていって先ほどの続きです。
「狙ってもなかなか会えないのになぁ!」話しかけます。
軽トラおじさん曰く「最近はあまり廻ってなかったけどな。」とのこと。ますます再会の奇に驚きます。
「徳島は歩いてた?ここまで1年半ぐらいかかっとるやろ?」鋭い突っ込みです。
「区切りも愛媛のほう行ったりしてまして…」ビックリしながら。気にはなっていましたが…伊予国も微妙な残り方です。
この流れは「長い遍路話」になります。
「愛媛はどこが残ってる?高知は?」「何番さんからの眺めが素晴らしい…」の方向です。
先月の藤井寺さんから焼山寺さんまでの失敗談を話題にすると、軽トラおじさん曰く「一本杉庵から深くくだって、また焼山寺まで登るのがいいんじゃ!」とのこと。いわゆる「ジグザグ」ですね。
「あー!一番、面白いところを歩いてないんですねぇ…。。。」
心残りの火は、再び燃え上がります。
だいぶん話し込んだところで、小腹が空いてきました。昼食は摂ってないんですよね。
阿波弁で言うところの「すっぺらこっぺら言よったら腹が減った!」です。
「ちょいと昼食を…ごめんなさい!」と仁王門から離れ…どこにしようか悩みつつ。
境内の手洗水付近のベンチです。境内で飲食はいかがなものかと思いつつ、ごめんなさい。
昼食は、カロリーメイトとエネルギー系パック飲料です。
食事中に次々と、マイクロバス、大型バスと到着です。
にわかに騒がしくなります。
慌てて、残りを食べて、飲んでしまいます。

食べ終わった頃に、軽トラおじさん寄ってきます。
「ひどく早い。お腹(おなか)おきた?」尋ねられます。
「お腹はおきんけど…食べたような気になりますよ!」答えます。
「若い人は違うなぁ(笑)」軽トラおじさん、感激のようです。
「いやいや、そんなに若くもなくて…」
わたしは、正直な年齢から…またゴニョゴニョ話します。
軽トラおじさんも、たくさんの遍路を見てきているハズで…ご自身も相当な遍路経験と思われるので、色々と記憶も交錯しますよね。
ほか、今後のわたしの予定の話。難所の総括をします。
「お話ありがとうございました。またご縁があれば!(笑)」お礼と、お別れの挨拶を。
「2度あることは3度ある(笑)ご縁を!」
お互いが笑いながら別れます。
…このようなケースは初めてじゃなかろうかと?
時に14時08分。「井戸寺」を後にして、思うところ有り…遠回りをしつつ帰路につきます。
【第1拝】第17番札所「井戸寺」

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