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2006.02.17

四国第1番前札所「十輪寺(談義所)」

四国第1番前札所「十輪寺(談義所)」
平成18年2月9日 14:33

 第1番札所「霊山寺」を後にして、県道12号線を東進します。
 ほんの少し進むと進路は南東へと変わり、変わった形の交差点へ臨みます。
 一瞬、悩みますが…直進の方向、細い路地へ。
 踏切を渡って、続いて小さな橋を渡ると間近です。
 約1.2Km、5分足らずで到着です。
 鳴門市大麻町の四国第1番前札所「十輪寺(談義所)」です。

 当寺は白雉2年(651年)に、霊験によって導かれた智光律師により、地蔵菩薩が刻まれ建立されたとのことです。
 その後、当山に訪れた弘法大師空海によって、失われた地蔵菩薩が再び刻まれ、そして四国八十八ヶ所を談義したことに由来して「四国霊場開創 第一番 前札所(談義所)」と呼ばれるに至ったと伝えられているそうです。

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 駐車場は境内にあるようです。静かに車で進入します。
 他に参拝者はいないようで…降車してから黙々と身支度、携行品の準備などします。
 いきなり境内で車を降りてしまいましたので、1度、路地まで歩いて戻って山門で「お迎えありがとうございます。」と合掌として入り直しです。

 路地まで戻ってくると、旧日本海軍の飛行帽に似た…耳当て付きの帽子をかぶった初老の男性に出会います。
 さて?
 そのような…お歳にも見えませんのですが。きっと似た別の帽子なのでしょう。
 ご近所の方でしょうか?
 十輪寺に隣接している墓地の遠くを眺めている様子です。

 わたしの気配に気づかれたようで、こちらに向き直られます。
 改めて「こんにちわ!」と声をおかけします。
 飛行帽おじさん、一瞬の驚きの後、笑みいっぱいで「こんにちわー」と近づいておいでです。

 「歩いてお参り?」「このお寺、よく知ってたねー?」
 続けてのご質問です。歩き風の装束なので興味津々かも…。
 「それが…今日は車なんです。2回目なのでなるべく歩くように心がけてます。」
 「奥の院さん、別格さんも行くようにしてますので、聞いたり調べたりしてます。」
 お答えしたところ、ひどく感心させてしまって恐縮です。
 しばし、門前で遍路話が続きます。

 飛行帽おじさん曰く。
 「わしも1回は回ったけどな…。」
 「歩きのお遍路さんで小説書いてる人、50代で早くに亡くなったりするが…野宿で木の根を枕にするような生活は体に良くないのかな?」
 答えに困ってしまいます。
 「いや~どんなものでしょ?仏さんに好かれて…現世の修行はもういい。なんて呼ばれてしまったのかなぁ?」
 こればっかりは「答えが無い」ので、お茶を濁したに等しかったかも知れません。
 「いくら呼ばれても現世で生きてナンボじゃよ。お互い頑張らな!」飛行帽おじさん。
 「そういうことです!」
 おじさん、ご丁寧に重そうな帽子を取って一礼の後、見送ってくださいます。
 「お気をつけて!」
 「ありがとうございます!」

 …そんな深遠な話題になるような…シケた顔してたのかな?きっとしてたかも。
 仮にそうであっても、飛行帽おじさんとの話で一挙に顔面も弛緩したでしょう。

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 改めて、山門で1礼の後、境内へ臨みます。
 綺麗に砂利の打たれた広い境内では、地蔵堂、本堂、庫裡と並びます。

 地蔵堂の前で読経します。
 いつに無く正式に。ただ、たどたどしく。

 納経いただきたく、玄関先でピンポン鳴らします。
 「納経お願いします。」
 まもなく、奥様からのお出迎えです。
 玄関から案内されたところ、粋な感じの来訪者用の和室です。
 納経帳をお預けします。
 しばしの時間、奥の間で筆を走らせ、朱印を押してと集中してくださっている様子です。
 時折、朱肉を判につける音が響きます。

 仕上がった納経帳を受け取ります。
 お忙しそうなところ大変に恐縮ながら、雑談を持ちかけてしまいます。
 「一番最初の頁に納経いただきたかったですが…。」「前札さんは行かないと!と聞いたりしました…。」
 奥様曰く。
 「留守がちなもので、納経までに何度も来ていただいたりすることも有るようです…。」とのこと。
 「最初でご縁があって良かったです!」
 お礼と共に伝えます。
 …お寺さんも大変なんですね。

 「途中、お休みの時にどうぞ…。」
 お茶から、お菓子からたくさんのお接待をいただきます。
 納め札を差し上げて、改めて納経所を後にします。

 散策も含めて、かなりの長時間を滞在したようです。
 時に15時19分。名残惜しみつつ「十輪寺(談義所)」を後にします。

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 さて今回、十輪寺さんでの納経は「奥之院霊場納経帳」の3頁目にいただきました。
 後から思うに「八十八ヶ所霊場納経帳」の2頁目にいただくとより美しかったかな?とも。
 1頁目は高野山奥之院です。2頁目に前札所。続いて3頁目から第1番札所とすることが出来たところです。
 特に後悔はしていませんが、また機会が有れば…。

 続いて、四国第5番奥之院「五百羅漢」へ向かいます。

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コメント

十輪寺、僕もお参りしました!
納経していただいた奥さんらしき方、対応も丁寧で、お菓子と缶コーヒーのお接待を頂きました。おそらく同じ方でしょうね。

初めて納経したのがここだったので、非常に思い出深いです。

投稿: まさやん | 2006.02.18 10:13

奥さんからの朱印も筆も丁寧ですよねー。
初めての納経が十輪寺さんと言うことは…霊山寺さん行く前に巡拝されたのですね。
素晴らしい。
わたしは習うまで気がつきませんでした。

投稿: 両眼微笑(^_^) | 2006.02.18 23:35

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